犬が頭を振る4つの理由
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絶えず頭を振ることは医学的問題を示している可能性があります。
犬が頭を振るのは正常な行動です。不器用な指は使わずに、犬は本能的に頭を振ることで、不快感や痒み、刺激をやわらげています。外耳道に入った水、土、虫を取り除くには効果的な方法です。しかし、ときどき頭を振るのは心配ないですが、いつも絶えず頭を振るのは異常で、医学的問題の可能性を示している場合があります。犬が頭を振る理由を理解し、医学的問題を示す症状を突き止めることが重要です。愛犬が頻繁に頭を振り、1日以上続いている場合、または犬の耳が赤く腫れて臭いがする場合は、すぐに獣医師に相談してください。
犬が頻繁に頭を振る場合によく見られる4つの医学的理由について、理解を深めてください。
1. 犬の外耳炎
犬の外耳道が炎症を起こしたときに犬の外耳炎が発症します。外耳炎は、動物病院を受診する主な原因で、さまざまな症状を伴います。
- 耳の赤みや腫れ
- 耳を掻く
- 頭を振る
- 分泌物
- 臭い
外耳炎でよく見られる原因には、アレルギー、耳ダニ、耳の中に入った水、垂れ耳などがあります。ほとんどの場合、耳の炎症では治療が必要で、自然に消えることはありません。一度外耳炎にかかった犬は、再びかかるリスクがあると考えられます。治療しないまま放置すると、耳の炎症が悪化して耳の構造が不可逆的に変化し、聴覚に影響する可能性もあります。外耳炎の治療については、かかりつけの獣医師に相談してください。
2. 耳の外傷
犬は丈夫な動物ですが、走ったり、ドッグパークで遊んだりしている時や木々に覆われた道を探検している時にけがをすることがあります。犬の行動の変化(突然の活動性低下、元気がない、耳の痛みや過敏症の症状を示す)が見られた場合、原因は重大な病気であることがあります。すぐに獣医師に相談してください。
3. 耳の血管炎
耳の血管炎、すなわち耳介の血管壁の炎症は、犬の耳介に重度の皮膚病を引き起こす可能性があります。耳の血管炎でよく見られる症状は次の通りです。
- 耳に赤または紫色の斑点
- 皮膚のかさぶた
- 液体の貯留した嚢胞
- 脱毛
- 患部の痒みと痛み
耳の血管炎の原因は、報告症例のほぼ半数で不明です。しかし、それ以外の症例では、異常な免疫反応により痛みを伴う皮膚病を発症します。愛犬に耳の血管炎の症状が見られたら、直ちに獣医師に相談して、診断と治療を受けてください。
4. 耳血腫
耳血腫は、犬の耳介の皮膚と軟骨の間に大量の血液が溜まった時に起こり、皮膚の変色、腫脹、出血、疼痛を引き起こします。血腫は通常、耳の感染症や皮膚病などの基礎疾患によって、過度に激しく掻いたり、頭を振ったりするなど、ある種の自傷行為に起因します。治療法は、針を使った血腫の排液から、外科手術までさまざまです。感染やそれ以上の障害を避けるため、血腫を直ちに治療し、最初に掻いたり頭を振ったりする原因となった基礎疾患が何かを特定することが重要です。ほとんどの場合、細菌感染や皮膚の痒みも見られます。つまり、耳血腫の予防は簡単ではないものの、頭を振る原因となる基礎疾患を予防したり、うまく治療することで、この合併症のリスクが低下します。慢性的に頭を振ることは、重大な健康問題の可能性を示すひとつの指標にすぎません。愛犬が頻繁に頭を振ったり、耳の炎症、引っ掻く、耳の過敏症、耳からの嫌な臭いのような症状に気づいた場合には、すぐに獣医師に相談してください。