犬によくある4つのノミ関連の病気
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ノミに寄生され咬まれることは、愛犬に不快感を与えたり、病気を伝播したり、さまざまな健康問題を引き起こしたりすることがあります。ノミがどのようにして愛犬に病気を引き起こすのか、それをどのようにして止めることができるのかについて知っておきましょう。
ノミが犬に引き起こす病気
ノミは、以下のような病気を犬に伝播する可能性がある寄生虫です。
- ノミアレルギー性皮膚炎
- 瓜実条虫症
- 貧血
- バルトネラ症
1. ノミアレルギー性皮膚炎
ノミに咬まれることによって引き起こされるアレルギー疾患であるノミアレルギー性皮膚炎(FAD)には、多くの犬が悩まされています。実際、ノミアレルギー性皮膚炎は、家族が愛犬を動物病院に連れてくる理由として多いもののひとつです。
ノミに咬まれることにより、以下のような症状を伴う免疫反応が引き起こされることがあります。
- 咬まれた場所を超えて広がる強い皮膚刺激と痒み
- 脱毛
- 皮膚感染症
FADの犬は、ノミが駆除されるまで、これらの症状に悩まされ続けます。
2.瓜実条虫症
犬は、ノミに咬まれることによって刺激された皮膚を噛んでいるときや、毛づくろいで被毛を舐めているときにノミを飲み込むことがあります。そのようにして摂取したノミが瓜実条虫に感染していた場合、犬も同じく感染してしまいます。消化管内に入った瓜実条虫は、鋭い鉤を使って消化管の粘膜に体を固定します。
犬が瓜実条虫に感染している場合、お尻周りに虫体の断片が認められることがあります。米粒のように見えるこれらの断片には、瓜実条虫の卵が詰まった袋がたくさん入っています。よく見ると、断片が動いているのが分かるかもしれません。これらの袋の外側が完全に乾燥すると卵が環境中に放出され、ライフサイクルが繰り返されることになります。
3.貧血
ノミは急速に繁殖するため、犬にノミが1匹寄生すると、すぐに数百匹に増えてしまいます。大量のノミに咬まれて吸血された犬は、赤血球数が低下し、貧血を起こすことがあります。この深刻な症状には、特に子犬の場合、獣医師による迅速な対処が必要です。
貧血の症状には脱力、倦怠感、呼吸促迫などがあり、ノミを駆除しなければ命を落とす可能性もあります。重度の寄生になると、周囲の環境全体からノミを駆除するために、ペットだけでなく家の中・屋外の処置も必要になります。
4.バルトネラ症
バルトネラという細菌によって引き起こされる感染症で、犬もこの細菌に感染し得ることを示す証拠が近年多く得られつつあります。犬の感染源は猫ほど明確ではありませんが、犬のバルトネラ菌感染はノミと関係があるとされています。
バルトネラ症は、発熱、悪心または食欲不振、不整脈、嘔吐と下痢、関節痛、脳機能の変化といった多くの症状を犬に引き起こすことがあります。しかし、感染した犬は通常、臨床兆候を示しません。
ノミ関連の病気から愛犬を守る方法
ノミは、ほぼどこにでもいるので、完全に避けることは困難です。そのため、日頃から効果的なノミ駆除薬を愛犬に適用し、ノミのリスクを減らしましょう。動物病院で相談し、愛犬に最適なノミ駆除薬を選んで使用してください。