愛犬や愛猫から家族が寄生虫に感染することはありますか?

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寄生虫は家族に対してもリスクがあります。 

多くの家族は、ペットが不快な思いをしないようにペットを駆虫します。しかし、土や泥の中に排出される寄生虫の卵の量を減らすことも重要です。環境中に卵があれば、ペット、さらに人が再び寄生虫に感染する可能性があります。この記事を読んで、家族とペットが感染する可能性がある寄生虫についてさらに学習してください。  

◆回虫

人はいろいろな場所から回虫に感染する可能性があるので、蔓延している場所を知り、適正な衛生管理を行うことが重要です。 

家族が回虫に感染する可能性があるのは、次のような場所です。 

子犬と子猫 

すべての子犬と子猫は回虫に感染している可能性があります。実際、子犬は生まれる前から回虫に感染することがあり、子犬も子猫も母乳を飲むことで感染します。 

感染すると、ペットは顕微鏡でしか見えないほど小さな、何千もの回虫卵を糞便中に排出し、それに気づかず、家族が知らないうちに飲み込んでしまうことがあります。このため、ペットの排泄物は直ちに片付けて廃棄してから、徹底的に手を洗うことが重要です。 

ペットの排泄物

感染した犬や猫が糞便中に排出した肉眼では見えないほど小さな卵を、知らないうちに人が飲み込むと、回虫が人に病気を引き起こすことがあります。家族がペットの排泄物を片付けなければ、時間が経つにつれて糞便中の寄生虫卵が草や土に散らばっていきます。ペットの排泄物を片付ける時は常に袋を使い、トイレ掃除の時には必ず手袋を着用し、ペットが庭に出る場合は庭に排泄物が残らないようにしてください。 

回虫卵は土の中で数年間生存可能で、洗浄が不十分な生野菜や根菜などの食物を食べることで、人は回虫卵と接触する可能性があります。小さい子供が屋外の土の上で遊び、その後、手を洗わなかった場合、感染するリスクがあります。土の中の回虫卵は、ペットの被毛に付着することもあります。特に穴掘りが好きな犬や猫を飼っている場合、散歩やアウトドアに出かけた後、ペットを入浴させるのもリスク低減のために効果的でしょう。 


◆条虫

条虫は分節状の長い寄生虫で、消化管内に寄生します。小さな片節は切り離されて、ペットの糞便中に排泄されます。片節は動いて見えることもありますが、実際には条虫の卵が詰まった袋です。ペットに条虫がいると、米粒のように見える白い小さな片節が排泄物の周りや、お尻に付着して、ゆっくり動いているのに気づくかもしれません。 

犬や猫は、感染したノミを飲み込んだり、ネズミやウサギなどを捕食することで条虫に感染します。それによってお尻が痒くなるので、痒みをやわらげようと地面にお尻をこすりつけることがあります。 

条虫感染の症状には体重減少や胃腸障害などもありますが、症状がまったくみられないこともよくあります。 

ペットから人への条虫感染には、いくつか経路があります。 

条虫卵の摂取

犬の糞便を介して汚染されている場所で卵を人が知らないうちに飲み込むと、エキノコックスと呼ばれる条虫の一種に感染することがあります。    

ノミの摂取 

条虫は、ペットから人に直接感染する可能性もあります。ペットと遊んだり、一緒に眠ったりすることによって、感染したノミを誤って飲み込み、瓜実条虫に感染することがあります。 


◆鉤虫 

ペットは、土の中にいる小さなミミズ状の感染幼虫を飲み込むことや皮膚からの侵入により、鉤虫に感染します。鉤虫は短くて細い寄生虫で、鋭い口器を腸の粘膜にひっかけて吸血します。小動物の捕食によっても感染します。成犬や成猫では鉤虫による症状はあまりみられませんが、子犬や子猫では下痢、沈うつ、貧血などがみられ、重症となることがあります。 

人は、以下のようにして鉤虫と接触します。 

汚染された土壌との接触 

鉤虫は人にも感染します。汚染された場所を裸足で歩くと、顕微鏡でしか見えないほど小さな感染幼虫が皮膚に侵入し、炎症や痒みを引き起こします。湿った砂や土の上を歩く時は、常に靴を履き、鉤虫感染のリスクを低減してください。 


◇寄生虫への対策

ペットの家族は、経口薬やスポット薬など、犬または猫用のさまざまな駆虫薬から選択することができます。駆虫薬は動物体内の寄生虫を殺滅し、その後、糞便と一緒に排出します。 

ペットの駆虫は、寄生虫によって引き起こされる問題や不快感から愛犬や愛猫を守るのに有効です。飼っているペットに適した駆虫薬を見つけ、予防のための定期的な駆虫スケジュールをたてる時には、かかりつけの獣医師が力になってくれます。

 

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